9月14日15日の二日間にわたり、秋季彼岸法要並びに前々住三十三回忌法要が勤まりました。写真は初日。少なく見えますが、この時は70人以上の方が参詣でした。この度の講師は上原泰教先生。88歳になってもパワフルな衰えることのない姿に、それだけで元気をもらいます。そして、この度の布教では人間の実相についてのお話。
私の本当の姿を自覚していないからお念仏が聞こえないのだ、と。
自分は人よりも、より多くの知識を得て、立派に生きてきた
自分は人よりもより大きな地位を得る中で歩んできた
自分は子ども2人を立派に育て上げた
そんな想いのある人はお念仏に用事がなかろう、と。どれほど立派なことをしてみても変わらぬ私自身の愚かさ。そこに目が向かない限り、頭の下がる日暮らしは始まらないのです。そういうところに目を向けたご法話でした。ありがたかったです。
法要終了後は、ニセ電話詐欺についての啓発のお話を参詣者にさせて頂きました。昨今福岡県では特殊詐欺の被害が多発しており、全国でも1、2位を争う地域となっております。その状況下で、福岡県警から要請を受ける形で行わせて頂きました。警察官が話すよりも住職が話した方が、言葉をきちんと聞いてくれるだろうと。実際に法座参詣者はまさに詐欺のターゲットの年代でもあります。社会から要請されることは可能な限り取り組もうと思っていますし、こういう取り組みを通して、どんなことでも相談できる身近なお寺であるという関係をご門徒の皆さまと築けていければ、素晴らしいことだと思います。
要望があれば、老人会でも町内会でもお話しさせて頂きますし、うちのお寺一軒の取り組みでは
効果はさほどでないので、福岡県内のご寺院さまでこうした活動に協力するよというお寺がありましたら、ご連絡を頂きたいと思います。ちなみに今の段階で、築城・豊前・田川・桂川のお寺様方から協力するよとの声を頂きました。県内で一番被害の大きい北九州方面のお寺様も良かったらお願いしますね。お寺社会全体で取り組める活動になれば素晴らしいと思っております。
今回の話は、毎日新聞・朝日新聞が取材に来てくれ、16日付の紙面に掲載してくれましたが、以下は毎日新聞に載った記事のデジタル版をリンクしております。