今回は、お釈迦様が「なぜ浄土を極楽というのか?」と問われ、答えられた言葉と、その次の豪華絢爛な世界としてお浄土が表現される心を味わってみました。そこには私たちの心に「あの国に生まれたい」という心を起こさしめたい阿弥陀如来の願意と、私たちの現状を鑑み、もう二度と苦しむことのない命になしていきたいという阿弥陀さまの願いがあったと味あわせて頂きました。
(原文)
舍利弗.彼土何故.名爲極樂.其國衆生.無有衆苦.但受諸樂.故名極樂.又舍利弗.極樂國土.七重欄楯.七重羅網.七重行樹.皆是四寶.周帀圍繞.是故彼國.名曰極樂.
(現代語訳)
舎利弗よ、かの国をなぜ名づけて極楽というのか。その国の人々は、いかなる苦しみもなく、ただあらゆる楽しみを受けるだけである。だから極楽と名づけるのである。また舎利弗よ、極楽世界には七重の欄楯(玉垣)があり、七重の宝珠の網み飾りが覆い、七重の並木がある。これらはみな金・銀・瑠璃・水晶の4つの宝で出来ていて、それらがあまねく廻り、取り囲んでいる。それでかの国を名づけて極楽というのである。