今年、初めて新発意を連れてお盆参りをしました。私自身がお盆にご門徒さんのお宅を参ったのは10歳でしたので、来年になってから声をかけようと思っておりましたが、最近友だちにお寺の子どもたちがいる関係でお盆参りの話を聞いたらしく、「お参りに行く」と自ら言ってくれました。行かされるよりも、自発的な思いから参ってくれる方が何倍も素晴らしいことなので、良い影響があって良かったなと思っております。
いざ、お盆参りに一緒に回ってみると、多くのご門徒さんは姿をみるなり「あら~、坊ちゃん、お参りに来てくれたの。嬉しいわあ」と大変喜んで下さり、おやつをくれたり、お小遣いをくれたりとしてくださいました。皆さんが喜んで下さるから、当人もまんざらでもない気持ちになり「明日も行く」と、結局3日間30軒近いご門徒さんのお宅を回らせて頂きました。その姿を見ていて感じるのは、「あぁ、40年前の自分もこうだったんだろうな」ということです。こうして可愛がられた記憶があることは大切なことです。いずれ20歳前後の年頃になった頃には、お寺を継ぐことに対する逡巡がでてくることと思いますが、そんな時ご門徒の皆さんの顔が浮かんでくるか否かがお寺を継ぐか離れるかの分かれ道になるのではないでしょうか。そして、育てられた記憶があると、やっぱりこのお寺を護ろうという思いが本人の中に自ずから生まれてくるのだと思います。そういう気持ちを育んでくださるのは、ご門徒さん一人ひとりです。大変ありがたいお盆参りの時間でした。


