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最後に遺していくもの


今日午前中にご法事をしながら思い出したのは、昨日の投稿の話には続きがあったということ。

後日談として、弟が寺に嫁いだ姉に向かって

「自分も何かできることはないだろうか?」と相談するんです。

そしたら、

「じゃあ、こっちでは7日ごとにお参りをするから、あなたも毎週これを読み」とお経本を渡して正信偈を読むように教えたそうです。弟はそのようにしたようです。この弟さん、たとえ姉が寺に嫁ごうとも本堂で手を合わせたことすらなかったそうですが、親との別れが今度は仏様との出遇いにつながったんでしょうね。

しかし、実際に多くの方がそうなんですよね。お寺参りするきっかけは親やお子さん、連れ合いさんを亡くした時から。その人に対する思いの中からお寺での話をきくようになり、手を合わせたり念仏申すようになります。そのお方が私に遺してくれた最後のご縁と言えるでしょう。その縁をみんなが大切にしてほしいものです。

 

ちなみに、今日の午前中のご法事。96才で亡くなったおばあちゃんの100ヶ日でした。せっかくなので、この話をさせてもらったんですが、そのおばあちゃんからいうたら息子さん、もしかしたらこの父と弟と似たような関係性があったのかもしれません。私が話している間に娘や妹などがニヤニヤしながらこの息子さんを眺めるんです。本人はずっとうつむき、頷きながら聞いていました。その光景が妙に微笑ましくみえた午前のご縁でした。

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